実は怪談大好きなんですが

http://guideline.livedoor.biz/archives/50636361.html
http://www.youtube.com/watch?v=zMLLdA99K0g
携帯電話のカメラ撮影音が“撮ったのかよ”と“エーアイアイ”の両方に聞こえる、という話。
私はどう聞いても撮ったのかよとしか聞こえないのが何やら悔しい。
それはそれとしてこれに似た話があったのを思い出しました。
話は飛びますがこの間『新耳袋コレクションⅠ 恩田陸編』を書店で見て、買いも立ち読みもしなかったけれどもこれは面白いと思って、おいらも同じことをやってみるべいと『新耳袋』全十夜を引っ張り出して、第一夜から気に入った話をチェックしていたところなのです。
そういった訳で読んだばかりの『新耳袋 第一夜』第八十九話「幽霊の声」。
かぐや姫 ファイナルコンサート』実況テープの中に幽霊のものと思しき声が入っている、という話です。

実は、私はこのテープの“声”が聞く人によって違うメッセージに聞こえるということを発見した。正確に記すと私には「私にも聞かせろぉぉ」と聞こえる。
ところが、十何人にこれを聞いてもらったところ、六、七割の人が「私にも聞かせてぇ」か「私にも聞かせろぉぉ」と聞こえるらしい。二割くらいの人は「私……とっても苦しいのぉ」と聞こえるという。どう聞いても「私にも聞かせてぇ」には聞こえないらしい。霊感の強いといわれる人に聞かせると、「私とっても苦しいのぉ、私にも聞かせてぇぇ」と両方聞こえると言った。そして、二人、まったくなにも聞こえなかったという者もいた。

(『新耳袋 第一夜』第八十九話「幽霊の声」より)

テープの声が幽霊のものかどうかはともかく、聞こえ方が違うのは“撮ったのかよ”と同じ説明がつくのかもなあ。でも聞こえ方の幅を考えると説明しきれないものが残るかな。怪談としては幽霊の声だからこそ感受性によって聞こえ方が違うのさ、という解釈のほうが面白いですが。


ちなみに『新耳袋コレクション bachihebi編』は第一夜だけで四十話くらいになったので断念しました。面白い話が多すぎる。「山の牧場」は外せないし、「幽霊マンション」とか「迎賓館」とかも入れたい、狐狸妖怪ものも、とか思ったらとても九十九話には絞れそうもありません。