さいごに これがあたしたちのリアル きみにはわかっているはず

そして、そう考えると、十七歳の少年に彼女ができるという状況は、実は、いわゆる「ロボット・アニメ」における状況に近いのではないか、と思うのです。少年が、巨大ロボットという圧倒的な存在の操縦者となることによって始まる、歓喜と戦慄の日々。少年が、女の子という圧倒的な存在と両想いになることによって始まる、喜びと戸惑いの日々。少年が未知なるものと出会い、新しく開かれ始めた世界の中で右往左往するという点において、この二つは似ているのではないか。

植芝理一『謎の彼女X』一巻p.206

「じゃあ彼女にもスーパー系彼女とリアル系彼女といるんだろうか」
スーパー系彼女は火力と装甲が高いのか。リアル系は運動性が高くて」
「いや、スーパー系はヒーロー性というかキャラクター性があるんじゃないの。変わった語尾とか付いてるとそれっぽい」
「あー、萌え系は確かにスーパー系っぽい。逆にゲッターロボとかも擬人化されると語尾に『ゲッター』とか付くんだ。ゲッター1ネコミミだし。じゃあ『二次元はスーパー系』ってことで」
「ゲッターの語尾は『目だ! 』『耳だ! 』『鼻! 』のほうがいいなあ。んでリアル系と言えばあたしたちのリアルしかないでしょう」
「リアル系彼女って言うとニュータイプっぽいよね」
「現実の女性は回避率が高いということか」
「なるほど、だからスーパー系彼女に慣れてしまうとリアル系彼女の運動性に追従できなくなるんだな」