乱歩全集

光文社文庫の乱歩全集が気がついたら全巻出揃ってました。
どこまで買っていたか把握してなかったので、本棚を確認してみたらあと2冊で揃う状態でした。
順番に発行されないもんだから間違って『屋根裏の散歩者』は2冊買ってしまっていましたが。
何はともあれ本屋に行って『地獄の道化師』と『探偵小説四十年(下)』を購入して全30巻コンプリート。
全部並べると壮観。


乱歩といえば、高校生のときに図書委員だった友人と図書館で雑談していたら、近くにいた司書の先生が何かの拍子に「以前あった江戸川乱歩の本が無くなっちゃったから新しいのが欲しい」という話をされたので、春陽文庫版を薦めておいたことを思い出しました。
春陽文庫江戸川乱歩といえば表紙がアレなことで有名ですが、まんまとその数週間後に学校の図書館に並んでましたよ、その多賀新先生のアレな表紙が。一番アレなのは『人間豹』http://www.shun-yo-do.co.jp/books/ISBN4-394-30119-X.htmlあたりかなー。
その後校内の読書家諸氏がそれらを借りてゆくのを見るたびに内心ゲラゲラ笑ってたのは秘密。
まあアレな感じって言っても『パノラマ島奇談』http://www.shun-yo-do.co.jp/books/ISBN4-394-30102-5.html『黄金仮面』http://www.shun-yo-do.co.jp/books/ISBN4-394-30115-7.htmlあたりは不気味でカッコいいと思うんですが。
まあその当時は江戸川乱歩といったら文庫でまとまった形で手に入るのは春陽堂版くらいしかなかったんですがね。
天野喜孝の表紙の講談社文庫版は既に絶版だったしなあ。


そういえば中学生の頃春陽堂版で初めて読んだ『芋虫』は、当時は厭な読後感しか残らなかったんですが、光文社版を買ったんで久しぶりに読んでみたら意外に面白く読めました。
確かに乱歩の短編の中でも特にキッツイ1編ではありますが。