頭痛とわたくし

昔から頭痛持ちで、月に一度くらいは頭痛に悩まされる日があります。脈拍とともにズキズキ痛むタイプの頭痛が多いので、おそらく頭の血管が炎症を起こすのだろうと思うのですが、原因についてはよくわかりません。大抵の場合一晩寝れば痛みが治まるので頭痛について医師に相談したこともなく、寝れば直ると思って基本的に薬も飲まない。だからたまに薬を飲むとよく効くのは大変ありがたい。
以前何かで読んだ話でこういうものがありました。毒を飲まされた霊能者がその苦痛を傍らにあった板に霊力でもってビビッと移すと、その板が真っ二つに割れたという逸話。
もしこれが事実だとすると、苦痛には板を破壊するほどのエネルギーがあるということになるわけですよ(まあ、霊能者が苦痛に耐えかねて苦し紛れに念力的なものを放射した結果、板が割れたのかもしれないけど)。
ならば、私の頭痛もエネルギーとして取り出すことができれば、それを何かに有効活用して世の中のお役に立って、私も頭痛から解放されるという一挙両得。正しくwin-winの関係というものですよ。
そもそも、頭痛というのはいかにも行動の妨げになります。頭痛はただじっとしていても痛い。それに比べれば筋肉痛とか関節痛とかのほうが、患部を動かしさえしなければ意識の妨げにならない分幾分ましな気がする。もう十年来そう思い続けて、頭痛の時は何とか痛みを頭から腕や脚辺りに移動させようと意識を集中させているのですが、巧くいったためしは一度もありません。こう、痛みだけでも場所をずらせればいいのに。
大体、寝れば直るくせに時々痛みのせいでうまく寝付けなかったりする。痛みはそもそも体を動かそうという気をなくさせるのが目的のはずなのに、それが却って休息の妨げになるのは本末転倒ではないでしょうか。もうわかったからもう寝るから、って本当に心の底から思ってるのに痛みが治まらない。
そういうときによく試みる方法として、その痛い状態を感覚の点Oに設定し直す、というものがあります。それが常態だと思い込もうとする。これが成功すれば苦痛が軽減されてよく眠れると思うのですが、やはり十年来成功していません。
そんなことをつらつら考えているから頭痛の時によく眠れないのかもしれない。