資本主義の豚

RED GARDEN』のDVDの宣伝は何回みてもおかしい。そしてちょっと感心した。

アニメのDVDの宣伝って、その作品の登場人物の声優がそのキャラクターとしてナレーションしていることが多いですよね。
「何話収録!」とか「初回特典は何がし!」とか「何月何日発売!」とか言うわけですよ、アニメのキャラクターが。
なんだかそれが前々から引っかかっていました。
お前ら何言ってんだと。
作品の中では熱いバトルを繰り広げたり、切ないドラマを展開したりしてるんですよ。
それがCMでは商売っ気たっぷりに「初回特典は」とか「何話入りで税込何円」とか言ってるんですよ。
お前は一体何なんだと。
CMは売るのが目的なんだから、別に「買ってくれ」って言うのは構わないんです。声優が顔出して、声優自身として「おまえら俺の出演作を買ってー」と言うならいいと思うんですよ。
声だけだからどうしてもそのキャラクターがしゃべってるようにしか聞こえない。
そこで作品世界との齟齬を生じて、観ている側としては萎えてしまう。
さっきまでのドラマは何だったんだと。
作品中でも商魂たくましいキャラクターだったりするとそれほど違和感も感じないかもしれませんが、大概のキャラクターは商売と関係無いですから、どうしても首を傾げてしまう。
その点、『RED GARDEN』のCMはすばらしい。
完全にネタ。端から茶化すことを念頭に置いています。
歌声が悲愴感に溢れていればいるほど、キャラクターの表情が沈んでいればいるほど、言っていることの内容とのギャップに笑ってしまう。
他のアニメも、ただ細切れの映像をつなげて商品の紹介をするだけじゃなくて、もっと色々な表現が試されるといいんじゃないかと思います。
どうせ映像特典とか言ってDVDにも収録されるんでしょうから。