感想戦

そんなわけで待望の完結をみた「萌え7番勝負」でございます。果たして私のほかに待望していた人がいるのか極めて怪しいところですが。そもそも読んでくれている人がどれだけいるのかと。
ぶっちゃけて申しますと、この連作は某賞の「必ず美少女を登場させること」という規制を見たことに端を発するものです。
「あー、じゃあ美少女出てれば萌えなのか」とか不遜にも思っちゃったわけです。馬鹿だから。
そう思ってしまったらもう後は「そんなら美少女出せばあとは何書いてもいいよね」って考えますよね、一個のいくさ人として。いくさ人じゃないですけど。
でもさすがに美少女出てるだけの与太話を萌理賞に投稿するのはいくらなんでも傍若無人の振舞いなので、コッソリ自分のところに書きました。
ちなみに七番勝負なのは大した理由はなくて、NHK金曜時代劇の『柳生十兵衛七番勝負』から取りました。安直!
というか何ゆえ私は萌えと勝負せねばならなかったのか(少し我に返った模様)。
無粋の極みながら各番についても解説をば。

第1番 ふわっ
美少女を出せばいいじゃん、という出発点から書き始めておきながらしょっぱなから美少女キャラの顔が見えない。はたしてこれは美少女なのか?まあ、シルエットとか雰囲気とかも美少女の条件ってことでいいですよね!よくねえか!
第2番 巫蠱
萌えキャラ同士が潰しあっている様を思い浮かべると心が温まりますよね。暗に昨今の人力はてな萌え小説賞の比喩だったりなかったり。ないです。ないですってば。
第3番 のびあがり
巨大美少女。the大美人。巨大フジ隊員。アンヌ隊員も巨大化してなかったっけ?と思って調べたらゲームの話でした。『スーパー特撮大戦』。やったことないけど。
第4番 ツンデレを見た人
ツンデレって響きがいいですよね。茶化したくなる響きというか。皆さん大好きなのもうなずけます。私も好きですネタとして。関係ないけど『バーテンダー』に出てくる“技の葛原”さんはツンデレ。「完璧には程遠い」とかこき下ろしておきながら主人公が店移ったときは花贈ったりしてます。
第5番 7つめのあなたへ
萌理賞でお題の1つに「女教師」があったのでこんなのですかと思って書いた。ちょっとイマイチな出来。もうひと捻りほしい。
第6番 全知全能文化
萌え属性はもっと罵言として用いられるといいと思います。ex.「やーい、ツンデレ」「おい、コイツいまどきネコミミだぜ」
第7番 あなたの後ろに萌えキャラが……
間が開いたので何を書こうか迷った挙句、思い付きを全部叩き込もうとした作品。怪談本の形態のひとつ、「ローティーンの投稿」式で書いてみました。久しぶりに昔買った『学校の怪談』シリーズを読み直したりしました。

全体を振り返ってみると、やっぱり7番終えるまでに時間をかけすぎた感があります。途中で失速してしまった。こういうのは一気にやり捨てるのが清々しくて宜しい。
萌えを真剣に語る諸氏には大変申し訳ない姿勢の作品でしたが、まあ馬鹿のやることですので大目に見てください。


燃やし賞か、あるいは怪談を募集する「冷やし賞」とかやってみようかなとちょっと思った。