八十八

老人はなぜ道路の真ん中を歩くのだろうか一休さん気取りなのか八十一日目

だんだん稲穂が垂れてきた。

でかい芋虫がいた八十日目

『人間失格 壊』単行本を買った。 連載時にも読んだけど改めて三回読んだ。傑作。 触手と原作のグロテスクさの相性が驚くほどいい。

精神の種七十九日目

かなり穂が目立つようになってきた。 風が吹く度、陽光に煌きながら波打って美しい。 みどりの虫(Fly) すこしずつ(High) 大きくなったよ

サマーシーズン七十八日目

道端で大きなアオサギが何だか得体の知れぬグロ物件を啄ばんでいた。

よろこぶ七十七日目

ふと気がつくと部屋の中央にクロゴキブリの脚が一本だけ落ちていた。 本体はどこに忘れてきたのだ。 脚一本で歩いてきたというのか。 あるいはこの脚の主が後で取りに来るかもしれない。 渡辺綱に腕を切り落とされた茨木童子のように。 そう思いながら拾い上…

世界樹廉価版買えた七十六日目

蝉がうるさくて早朝に目が覚める。 金曜日のジブリ放送を観よう観ようと思いつつ三週連続で見逃している。そして日曜日になってから思い出す。忘れるくらいなので実はどうでもいいと思っているのだろう。 「ヤンデレの祖母に死ぬほど愛されて永眠れない祖父…

人の噂も七十五日目

『きみのカケラ』単行本の方もとうとう完結したのね。 途中が随分増えたけど終わり方は連載版と殆ど変わらないのが凄い。 作者の中で終わり方は当初からこれしかありえなかったんだろうなあ。 これしかないという結末を持っている物語というのは何というか、…

地震の次の七十四日目

夕方、遠雷を見た。 稲妻は見る分には大変綺麗なのだけど、お近づきにはなりたくない。 美女と美男は遠くで見ているうちが華。 今までに見た中で一番とんでもない雷は中学生の頃に見た奴。 落雷はしないのだけど雲の中でひっきりなしに光る。 雲自体は濃くて…

世界樹廉価版売ってない七十三日目

以前のアングルだともうイネ全体が入らなくなったのでこの頃は一歩下がって撮ってます。 暑いので自室ではついつい半or全裸になってしまいがちな今日この頃ですが、そんな時もネクタイは忘れず絞めておきたい。 急な来客にもネクタイさえあれば大乗仏教。 イ…

森メメント七十二日目

イネの花が咲く頃に気温が充分上がらないと米が不作になるとのことですが、心配するまでもなく毎日暑い。もうちょっとこう、手心というか……。 少し前にロシアの冷凍冬眠施設で長生きしようとする金持ちがニュースになってましたけど、あれの利用者って冬眠す…

民話のためのバンド七十一日目

“別の続き”が書けるソーシャル小説サービス「twitnovels」 twiwnovels 使い方とかよく見てませんが、「別の続き」だけじゃなくて「別の前段」も書けるのだろうか。 示し合わせてリレー小説を書くのもいいかもしれないが、それだけで終わると内輪で完結するだ…

なんの不思議なけれど七十日目

風が強い上に暑い。 イネの花が咲いていた。 この稲穂から出ている小さくて白いのがおしべ。 花と言っても花弁は無く、おしべが外に出てくるだけなので分かりにくいが確かに咲いている。

パウルマン先生のはちみつ授業六十九日目

農薬を撒いたらしいです。 一輪だけ咲いていた睡蓮。

花を植える時は一人で六十八日目

アナコンダから生まれたアナコンダ太郎! 日本一のアナコンダ太郎! 寒村を襲った巨大アナコンダ! 村人との死闘の末、遂に斃れる巨大アナコンダ! 森の神として巫女に解体される巨大アナコンダ! 腹の中から溶けかけの元気な男の子が飛び出す! 太郎と名付…

すこし・ふしぎな六十七日目

さっきから部屋のタッチライトが触ってないのに点く→消す→しばらくするとまた点く→消すの繰り返し。 そういうのは怪談を書いているときに来て欲しい。

夏のプレートまつり六十六日目

万物に神霊宿るというアニミズムの観点から考えると、プレートにも神がいて何の不思議もない。 地上の住人は自らを支え、受け止めてくれる偉大なるプレートを崇拝し、愛して已まない。 畏敬の念はプレートに神を見る。 即ち各プレートにはそれぞれ司る神が坐…

タナー&バータ六十五日目

雨が降っているのでカエル共が暫くぶりに大合唱。高校生の如く盛りおる。 伴奏たる雨も先程から何度もcresc.とdim.を繰り返しており聴いていて飽きない。 折角だから七夕に因んだ物語を書きたいなあと思ったが時間がないので来月に回す。

超配管工カート六十四日目

学級裁判という文化は今もあるのだろうか。 時代を通じてあるんじゃないかとは思うのだけれど。

黒光り六十三日目

これからもまだ稲は伸びる。 銀杏の枝に止まるクロアゲハが美しかったのこれも写す。 高貴な黒であるなあ。

何んでも無い六十二日目

久しぶりに匿名ダイアリーを読んでみたらこれが面白かった。 恐い女の話 何か覚えがある展開だと思ったら夢野久作「少女地獄」の一篇に似ている。姫草ユリ子(偽名)。 夢野久作 少女地獄 大筋は違うものの細かいところが色々共通しているので[合わせて読み…

もやもや六十一日目

物語を書くときに題名だけ浮かぶ場合と、本文が先に完成して題名がどうしても思いつかない場合とがある。 題名が本文の内容と有機的に繋がって、本文を読み終わった後にもう一度題名を見直すとまた新しい発見があるような、そんな作品が望ましいのだけれど、…

還暦六十日目

今年初めて蝉の声を聞いた。ニイニイゼミか。 山から離れているので近所にはあまりヒグラシが生息していないのだけれど、以前は山の方に住んでいたので夏にはヒグラシの声が付き物だった。 ヒグラシの声は数が多くなるとまた違った聞こえ方がする。タイミン…

まるで五十九日目のかけらだわ

近所の小学生が暇さえあればボールを蹴って遊んでいる。 サッカーボールじゃなくてゴムっぽい緑色のボール。 彼がそれを始めるとボールの弾む音が不規則に鳴り響く。 と言っても別にそれを近くで見ているわけではないので本当に彼がずっと蹴っているのかは判…

つれづれの五十八日目

雨上がりの庭で潰れたカエルが腐っていた。 カエルって腐るとすごく臭いんですよ、カエル以外も腐ると臭いけど。 「磯野ー、ラブプラスやろうぜー」 「野球賭博なんてやめてラブプラスやろうぜ」そう言ってくれる人が角界にいればよかったのに。 そして「ど…

節足は巧遅に優る五十七日目

世の中に昆虫を見て悲鳴を挙げる人は佃煮にするくらい多いですが、カニやエビに同様の反応をする人はあまりいません。 どちらも節足動物なのにこの違いはどこから来るというのでしょうか。 大きさでしょうか。 タラバガニくらいの大きさなら昆虫も嫌悪されず…

山本さんちの五十六日目

組のシノギでヘマして逃亡したチンピラ達が素性を隠すために場末の潰れかけたライブハウスでバンドを始める『けいおん』が観たいんですが、何チャンネルでやってますか?

五十五日目の紅茶

文学少女は文学のためなら死も厭わない 文学少女は人命より文学を優先させる覚悟がある 文学少女は本を開いたまま伏せておく奴を許さない 文学少女は睡眠中にも本が読める 文学少女は食事中には本を読まない、本が汚れるから 文学少女は野外で読書などしない…

さらば五十四日目よ

部分月食だったが生憎の雨。

人肉の五十三日目

稲の写真を撮っているすぐ近所では石榴の花が満開で、大層鮮やかに咲き誇っている。 石榴の実は人肉の味がするという俗説があるが、花は花で妙に色が艶かしい。蕾の表面もぬらりと艶があって、まるで粘膜のように見える。 試みに指先で表面をなぞると恥じら…

夢のつづき五十二日目

昨夜は揚げ物をする夢を見た。 油を充分に熱して、さあ揚げようと思ったらなぜか材料が煮物だった。 ――これ揚げる必要ないだろ! という自分の声で目が覚めた。